ニュース
ウガンダ政府 LGBT市民迫害を否定
2007/09/18 12:44
(ナイロビ)ウガンダ政府は8月第4週、国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ(本部ニューヨーク)が指摘する、同政府によるLGBT市民迫害について、事実関係を否定した。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、国家がホモフォビア(同性愛嫌悪)を助長しているとしてウガンダ政府を非難するとともに、ソドミー法の廃止を求めている。8月24日、ロイター通信が伝えた。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、ヨウェリ・ムセベニ大統領に対し、法律の改正と、同大統領によるLGBT市民への「いやがらせ」を止めるよう求めた。しかしウガンダ政府はヒューマン・ライツ・ウォッチの批判を拒否し、LGBT市民迫害の事実も否定した。(関連記事)
同性愛は多くのアフリカの国で違法とされており、処罰や社会からの偏見・差別を避けるため、多くのLGBT市民が性的指向を隠して生活しているといわれる。
与党広報担当のオフウォノ・オポンド氏は、ヒューマン・ライツ・ウォッチの非難声明について、「同性愛は憲法で禁じられている。それでも、政府は外へ出て行って同性愛者を探すようなことはしていない」と反論した。
8月16日、LGBTI権利団体「セクシュアル・マイノリティーズ・グループス・イン・ウガンダ」は、LGBT市民の認知拡大と権利を求め、初めての記者会見を開いた。
これに対し、キリスト教各宗派からなる団体は、同性愛の断固たる取り締まりを求め、「すべての同性愛者を逮捕しろ」などと書かれたプラカードを掲げてデモ行進。
ヒューマン・ライツ・ウォッチによると、ウガンダのソドミー法は、大英帝国植民地時代に持ち込まれたもの。独立後も同法は維持され、1990年に厳罰化のための改正が行われた。
ヒューマン・ライツ・ウォッチのジュリアナ・カノ・ニエト研究員は、「公権力によるホモフォビアと、多くの資金によって支えられた狂信的行為は、HIV/AIDSの拡大に取り組もうとするウガンダの努力を邪魔するもの」と指摘する。
ヒューマン・ライツ・ウォッチによると、1986年に発足したムセベニ政権は、LGBT組織へのいやがらせの他、国営メディアを通じた差別の助長、LGBT権利活動家の自宅への警察の手入れなどをくり返している。昨年2月には、同性婚を行ったカップルに対する5年の禁固刑や、LGBTの権利を訴える行進、団体設立を行った者に対する処罰を盛り込んだ法案を検討していると伝えられた。(関連記事)
同性愛を非難する根拠に聖書を挙げるのは世界各地で見られるが、アフリカでは、聖書の他に、「非アフリカ的」、「西洋の不道徳の輸入」が加えられる。(関連記事)
8月の記者会見で、LGBT市民は、「神が私たちをこのように−レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、インターセックスとして−創られた 平和に生きさせろ」と書いたレインボー・フラッグを掲げた。会見には、多くの人権団体や女性団体が、支持を表明して参加した。(翻訳・編集 山下梓) |